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執筆者の写真isokari3

勝てる24時間ジムの条件

更新日:2020年9月18日

フィットネスジム開業コンサルタント歴23年の五十苅(いそかり)です。

コロナ禍の中でも、24時間ジムの新規出店が止まりません。

サービスがある総合クラブでさえコロナ禍で存続の危機なのに、24時間ジムは大丈夫なのだろうか?皆さんも疑問に思いますよね。現在24時間ジムも飽和状態に近づいてきた!そんな地域も多くみられます。これからは24時間ジムもサービス内容で勝敗が決まる淘汰の時代が始まります。企画からオープンまで勝ち残るポイントをいくつかご紹介していきます。

ステップ0 クラブ企画

ちゃんと教える24時間フィットネスジム!

今後勝ち抜くキャッチフレーズとなります。

具体的には日に8本程度の目的別レクチャークラスを設定して、会員は自由に参加できる環境をつくります。少ないスタッフで運営する24時間ジムでは、ちゃんと教えるコマは決まっており、フィットネスクラブ的ないつでも対応します!といったものではありません。

施設規模

・100坪ミニマム

・130坪ファンクショナルエリア追加

・160坪バーチャルスタジオ追加

・200坪バーチャルバイクスタジオ追加

規模が大きくなる=幅広い対象にアピールできる施設となります。

コロナ禍で賃料が大幅に下がっている今は物件確保のチャンス時期と言えます。

ステップ1 ウェブ募集期

出店場所が決まり、平面図面が固まってきたら、まず発注しなければならないのは納品まで約3ヶ月必要なトレーニングマシン。ラインナップが決まれば各種SNSの設定を行います。

クラブGoogleアカウントを取得。Google系列のYouTube、bloggerなど。Facebook系列のFacebook、Instagram。その他Twitterなども。

設定が完了後にFacebookにトレーニングマシン ラインナップとクラブの特徴を記載した記事をアップすればSNS戦略がスタートとなります。

1週間程度で簡易webサイトをアップし、正式Webがアップされるまでの間、Facebookへ飛ばすバナーを設置して凌ぎます。

Googleマイビジネスへの登録、web入会設定ができましたらweb先行募集の開始です。

Web先行募集成功のポイントは、キャンペーン内容の仕掛けにも左右されますが、SNSでの情報発信で大きな差がつきます。コロナ禍でも400名程度の集客に成功しているクラブもあります。入会される方の多くがマニア系で既に競合クラブ会員です。

なので、無印中国製メーカーなどの格安マシンを並べても、この層は集客には繋がりません。

会員募集と同時にスタッフ募集も行っていきます。

男性スタッフ応募は大量に来ますが、女性スタッフ応募は少ないのが現状です。

これからの24時間ジムで成功させるには女性会員の獲得、幅広い年齢層の獲得になりますので、スタッフ男女比でも女性を多く採用します。

採用時に私が必ず行っているのは自己紹介動画の提出です。

最初の面談後、宿題として24時間以内に自己紹介の動画提出をさせるのです。これで動画作成のスキルとセンスを知ることができます。今後の集客には動画投稿は必須ですから大切なスキルと思っています。

スタッフ採用が決まっても、実際の店舗はまだ出来上がっていませんので、それまでの間はトレーナー資格取得の勉強をしていただきます。イーラーニングで基礎的な勉強を学ばせます。同時にクラブ運営のイロハとセールステクニックを学ばせます。その上で競合店の会員へ登録させ、自分たちの目指すクラブ運営を理解させます。

ステップ2 内覧会期

建築が終了し、マシンの搬入が完了したら、まずスタッフの資格取得実技研修会を行っていきます。これらをSNSで発信することで、Web先行募集締切前の追い込みをかけていきます。これらが終了すると内覧会へと突入しキャンペーン内容も一段階変わります。この時点から実際の館内写真を盛り込んだチラシ配布を始めますが、入会者住所マッピングを行い無駄なエリアを省き配布エリアを適正化していきます。

チラシの構成ですが、内覧会では立地・施設・料金をPRしていき、地域の飛びつき組を獲得していきます。飛びつき組の多くが、スタッフサポートを聞いてきます。放置型競合との差別化となる、目的別レクチャークラスをイメージ動画で説明すると入会へつながります。

ご入会済みの方へは、内覧会期間をサービス利用としSNS発信を促進します。同時にGoogleマップでの口コミ投稿イベントを開始し、マップ表示上位を獲得する戦略を進めます。

内覧会終了時点で採算分岐会員数を目指していきます。

ステップ3 グランドオープン期

いよいよグランドオープンとなり、キャンペーンもさらに第一段階上がります。この時点でも競合店の月会費を下回る金額設定にします。定価で募集するのは目標集客数を確保し、退会者分を新規募集で補う時期に達してからとなります。

チラシでの販促はこのオープンキャンペーン以降は反応が極端に落ちるので最後とし、以後はSNSやリスティングのみで集客となります。

オープンキャンペーンのPRポイントはズバリ指導サポート面です。立地・施設・料金をPR

しても入会に至らなかった方々を入会させるのですから当然です。放置型24時間ジムはここで脱落します。二の手、三の手と繋げられないのが弱みです。

ステップ4 オープン3ヶ月目〜

オープン後2ヶ月程度は目的別レクチャークラスを徹底して実施していきますが、3ヶ月目からは会費外サービスを増やしていきます。チームトレーニング、パーソナルトレーニングなどを積極販売していきます。また、この時期までにカウンセリングテクニックやコミュニケーションスキル研修を行い売れるトレーナーに仕上げておくことが大切です。

月販パーソナル200万、物販50万を達成しているクラブもあります。

ステップ5 低利用者・退会者対応

低利用者のフォローを行っている24時間クラブは少ないと思います。基本的には総合クラブと手法は同様となります。放置型24時間ジムではアプローチするネタがありませんので大きな差別化となります。

退会者対応としては、退会に至るまでのコミュニケーションが取れていたかが鍵となります。日々お名前で会員様を呼ぶ努力、目的別レクチャークラスでのコミュニケーション、会員同士を結びつける努力などがされていれば、退会希望者に対して様々なアプローチをとることができます。まず、退会を止める!そのためのトーク研修を徹底し、退会希望者に対して対応したスタッフが、どこまでの交渉をして良いかの基準を決めておく必要があります。

まとめ

業界未経験企業がトレーニングマシンを並べて成功できる時期は終わったと思います。私は24時間ジムが密集しているエリアでも積極的に出店を仕掛けていきます。放置型24時間ジムでも複数の店舗が成り立つ立地ですから成功の可能性は極めて高いわけです。放置型24時間ジムは責められても無抵抗です。対抗する術がないからです。特に共通利用ができるチェーン店などはどうすることもできません。

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